映画感覚思考

映画を観て感じたこと、考えたことを書いていきます。

映画感想:『ラガーン』

 

 

    さあ進め

 

 

 

   『ラガーン』

        原題 :Lagaan: Once Upon a Time in India

 

 

あらすじ

 ”ラガーン”、それは”年貢”。1893年、イギリスによる植民地下のインドでは、それぞれの領地を治める藩王が村々から年貢を集め、領内に駐屯しているイギリス軍に年貢を納めていた。年貢を納めるため、農民は汗水を流し、日々働く。しかし、日照りが続き、今年の年貢を納めると自分たちが飢えてしまう。農民は、藩王に年貢減免の嘆願をしに向かうが、イギリス人からある条件を提示される―。

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

 『きっと、うまくいく』主演、インドにおいて圧倒的な人気を誇りながら、インドの社会問題に立ち向かう”アーミル・カーン”の主演作。日本において観ることが出来る数少ないアーミル・カーン作品の1つという事で鑑賞しました。

 何と上映時間は224分!思っていたよりも、エンタメ作品として仕上がっており、インド映画特有のダンスシーンや尺の長さに慣れると、その時間の流れや登場人物の心情に乗りながら、ハラハラドキドキさせられました。

 ちゃんとintermission"休憩"もあるので、時間があるときにどうぞ。

 

オススメ度:☆☆☆(見ても良いかも)

  ↓↓↓以下ネタバレを含みます↓↓↓

 

 『きっと、うまくいく』の記事を書くに当たり、”アーミル・カーン”さんのファンになったため、アーミルさん出演作を観てみよう企画第一弾として、本作を鑑賞しました。

 最初は上映時間224分という未体験ゾーンに躊躇していたんですが、1日ゆっくりする日があったため、鑑賞を決意。

 

 アーミル・カーンさん制作でもあるこの映画は、蓋を開けてみると、コメディチックなクリケット・エンタメ映画であり、色々と楽しめました。クリケット初見だったのですが、流れで全然楽しめましたね。

 王道の仲間集めから、試合までの流れはやはり面白いものですね。この部分は、色々な作品と共通する楽しい流れでした。

 それぞれの特技を生かせる、というのは観ていて気持ちが良いです。

 『きっと、うまくいく』のランチョーもそうでしたが、アーミルさん演じるブバンは人格が良すぎですね。隙がない。この人なら、という頼れる感じと正しいことを真っ向から言う姿は主人公然としていて、惹かれます。

 

 この映画を観た感想としては、これは英印クリケット戦争を描いた映画だなと、思いました。

 試合という戦いに向けて、次第に人々のナショナリズムのような対英感情を高めていき、戦おうとする男性たちが、銃後の女性たちに補給をしてもらいながら、子どもや今まで積極的に関わってこなかったマイノリティまで動員して、イギリス支配からの解放のためにインドが戦う、という風な映画に映りました。

 多様性として、障がい者や様々な教徒、インドで現在まで実質続いている身分制度カースト制度の最下層である不可触民を登場させ、メインの登場人物として活躍させている点は良かったと思います。

 不可触民の受け入れに関して、しっかりと時間を取り、堂々と差別について正論を述べているのは大変良いと思うのですが、戦わなきゃいけない事態だから不可触民も仲間に入れるという文脈が発生しているので、戦争だから使える奴は使うという論法に取れてしまい、引っ掛かってしまいました。

 

 う~ん、と思ってしまったシーンがあるのですが、アーミルさん演じるブバンは年貢の厳しさを訴えてきましたが、ブバン自身が農作業をしているシーンがないので、説得力が欠けるなと思ってしまいました。

 また、裏切者のラカをブバンが許すシーン、あまりにもブバンが高潔すぎて、付いて行くのが難しかったです

 あと、クリケット2日目が終わり、かなり厳しい状況に立たされた時、神頼みをしてしまうのは、どうなんでしょう。時代性やインドだからとかあるのでしょうか。

 最後にロマンス、、。ステレオタイプすぎません、、?

 

 そして、やはり長い、と思ってしまいました。224分中、仲間を集めて特訓をして試合に臨むまでで140分程、試合に入ってから80分ですからね。特訓から試合に入ってしまえば、ついに来たという感じで、盛り上がり、意外と早かったなとは思いましたが。クリケットって3日も試合するんですか、、。

 まあ、インド映画は長い、で有名なので慣れてくるものなのかなとは思わなくもありません。慣れる日来るのかな、、?

 

 結果として、アーミル・カーンさんのインド社会に対する気概が見えた作品ではあったので、今回観れたことは良かったなと思います。

 

以上、『ラガーン』感想でした。ありがとうございました。